歯医者と市販の歯磨き粉はどう違うの?歯科医が解説!
鎌倉市、逗子市、藤沢市、茅ケ崎市、葉山町の皆様こんにちは。
虫歯や歯周病予防の基本は、市販の歯磨き粉を使ったセルフケアです。毎日適切な方法で歯磨きすることで、歯垢や歯石の形成を防止でき、虫歯菌・歯周病菌の繁殖を抑えられます。ただ、市販の歯磨き粉を使ったセルフケアだけで、虫歯・歯周病予防を徹底するのは難しいのが現実です。そこで今回は、歯医者で受けるクリーニングと市販の歯磨き粉を用いたブラッシングの違いについて、鎌倉の鶴岡歯科医院がわかりやすく解説します。
▼歯医者の歯磨き粉と市販の歯磨き粉の違い
始めに、歯医者で使っている、もしくは売っている歯磨き粉と市販の歯磨き粉の違いについて解説をします。結論からいうと、両者には極端な違いはありません。適切な方法で歯磨きできているのであれば、わざわざ高額な歯医者の歯磨き粉を使わずとも市販の歯磨き粉で十分といえます。その上で違いを述べるとなると、配合されている成分の違いですかね。歯医者で取り扱っている歯磨き粉は、虫歯予防効果が期待できるフッ素が高濃度で配合されていたり、歯周病や知覚過敏によく効く薬用成分が多く含まれていたりすることが多いです。そのため、より質の高い歯磨き粉を使いたいという方には推奨できます。
◎発砲剤が含まれていないことが多い
歯医者の歯磨き粉には、泡立ちを良くする発泡剤が含まれていないことが多いです。これは一般の人からするとデメリットのように感じるかもしれませんが、汚れをしっかりと落とす上では有用です。なぜなら、泡立ちが良いとそれだけで歯磨きしたという満足感が得られるからです。泡立ちがないとしっかり磨かなければ、歯の表面のヌルヌルなどが気になってしまいます。
▼クリーニングとセルフケアのブラッシングは大違い?
次に、歯医者で受けるクリーニングと市販の歯磨き粉を使ったブラッシングの違いですが、これには雲泥の差があります。というのも、クリーニングでは口腔ケアのプロフェッショナルである歯科衛生士が電動のブラシと研磨剤を使って、1歯1歯ていねいにいくため、磨き残しはほぼゼロになります。それだけではなく、クリーニングではセルフケアのブラッシングでは落とせないバイオフィルムや歯石、ステインなども一掃できるのです。それだけに歯医者でのクリーニングは定期的に受けることが強く推奨されます。
◎バイオフィルムや歯石を取り除けるメリット
どんなに歯磨きが上手な人でも、歯磨きだけでケアを完結している場合は徐々に汚れが堆積していきます。これはバイオフィルムや歯石が原因です。上述したように、これらはセルフケアでは取り除けないだけでなく、細菌の温床となる汚れであるため、さらなる歯垢・歯石の沈着を促してしまうのです。雪だるまを作る時をイメージするとわかりやすいかもしれません。何もない状態では雪だるまを作ることはできませんが、ほんの小さな雪の塊があれば、地面を転がすだけでどんどん大きくなりますよね。それと同じような現象が歯面の汚れでも起こるものとお考えください。
▼まとめ
今回は、歯医者と市販の歯磨き粉の違いについて、鎌倉の鶴岡歯科医院が解説しました。歯医者で販売・使用している歯磨き粉と市販の歯磨き粉に大きな違いはありませんが、クリーニングとセルフケアのブラッシングには大きな違いがあります。どちらかが欠けても虫歯・歯周病予防が不十分となりますので、プロケアとセルフケアを両立させるように頑張りましょう。
医療法人社団Craile 鶴岡歯科医院
歯科医師
鶴岡 淳
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