6歳臼歯について
皆さんは「6歳臼歯」という言葉をご存知でしょうか?簡単にいえば、6歳に生えてくる永久歯の奥歯なのですが、子どもの口腔衛生や発育を考える上で、非常に重要となる歯です。そこで今回は、6歳臼歯の特徴についてわかりやすく解説します。
▼最初に生えてくる永久歯
6歳臼歯は、永久歯の中でも一番はじめに生えてきます。専門的には「第一大臼歯」と呼ばれるもので、そしゃく機能の主軸となる奥歯です。この歯が生えてきたら、いよいよ混合歯列期が始まったと判断できます。
▼6歳臼歯はむし歯になりやすい
6歳臼歯が生えて間もないころは、歯列全体が安定していないだけでなく、歯質そのものが未成熟であることから、むし歯のリスクが高くなっています。ですから、この時期に油断すると、せっかく生えてきた永久歯があっという間にむし歯になってしまうので十分注意しましょう。そんな6歳臼歯に対しては、フッ素塗布を行ったり、シーラントを充填したりする処置が推奨されます。
▼生え変わりの異常の目安となる
永久歯が生えてくる時期は、それぞれの歯種である程度決まっています。同時に、乳歯が抜け落ちる時期もある程度決まっているのです。そんな中、6歳臼歯が生えてこない場合は、全体的な生え変わりの遅れが疑われますので、気になる方は一度当院までお越しください。乳歯の晩期残存や永久歯の萌出遅延などを放置すると、永久歯列に乱れが生じてしまいます。ちなみに、乳歯の脱落がむし歯などで早まったり、6歳臼歯の萌出が早すぎたりする場合も、同じく、永久歯列の異常を引き起こすことがあります。
▼まとめ
このように、6歳臼歯は永久歯の中でも少し特別な歯であるので、その特徴については大まかに知っておいてください。お子さまの歯や顎の発育異常を発見する上で、有用な指標となります。当院まで定期的にご来院いただければ、そうしたお子さまの歯の異常を早期に発見することが可能となります。