皆さんは、「メタルタトゥー」という言葉をご存知でしょうか。歯科治療で使われる専門用語なのですが、簡単にいうと「歯茎の変色」です。ここではそんなメタルタトゥーについて、元に戻す方法などを中心に詳しく解説します。
- メタルタトゥーとは
メタルタトゥーとは、金属製の補綴物(詰め物・被せ物)による歯茎の変色です。保険診療で作られたインレー(詰め物)やクラウン(被せ物)などは、長い間使用していくなかで、金属成分が錆びて溶け出してしまいます。最もポピュラーなのが銀合金に含まれる銀イオンの溶出です。長い間、唾液にさらされた銀歯から銀イオンが溶け出し、歯茎に沈着するのです。そのため、メタルタトゥーが生じているすぐそばには、必ずと言って良いほど金属製の補綴物が存在しています。
- 根本的な原因を取り除くことが重要
メタルタトゥーを改善する上で、まず必ず行わなければならないのは、根本的な原因を取り除くことです。つまり、金属イオンを溶出している金属製の補綴物の撤去です。同時に、レジン(プラスチック)やセラミックによる補綴治療が必要となります。インレーやクラウンがセラミックなどに置き換えられることで、それ以上、歯茎の変色が起こることはなくなります。
- ガムピーリングは有効?
歯科治療の中には、古い歯茎をはがして、新しい歯茎の再生を促す「ガムピーリング」という処置法があります。主に、喫煙による歯茎の変色に活用されます。メタルタトゥーにも効果はあるといえますが、それほど一般的であるとはいえません。なぜなら、メタルタトゥーというのは、根本的な原因となっている補綴物を除去すれば、症状も改善していくからです。ですから、メタルタトゥーによって生じている歯茎の変色は、何より根本的な原因を取り除くことを優先しましょう。
- まとめ
このように、差し歯による歯茎の変色は、元に戻すことができます。その解決法は、変色の原因となっている金属製補綴物の除去です。補綴物がセラミックなどの材料に取り換えられることで、歯茎の変色も徐々に改善していきます。鶴岡歯科医院では
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